御在所岳 藤内前尾根

御在所岳 藤内前尾根に岩登りに行く。

メンバーは会社の後輩でもあり同じ山岳会の相棒でもあるIU君と、山岳会の姉御YGさんとの三人。 今回はカジタニが初めて前尾根をリードクライミングで登るのです。
前尾根は6つのピッチからなるマルチピッチの岩登りのルートで、マルチピッチ入門的なルート。 去年カジタニは登山学校や山岳会のMM師匠とセカンドで何度も登って練習していた。今回は独り立ち?の通過点としてリードでの挑戦です。 もちろんリードで登るに当たって、セカンドの方の信頼と精神的なフォローが必要なのは言うまでもない。

前尾根までの取り付きまでは一般の登山道を小一時間程歩きます。
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 左 IU君、右 YGさん

登山道から10分ほど歩くと、日向小屋(ひなたごや)がある。ここの女将さんはとても気さくで親切な方で、去年大変お世話になった。 宿泊しなくても通過するときは必ず一声挨拶をしてから通過する。 ついでに6月に沢登りで宿泊するのでその仮予約も済ませる。
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日向小屋からさらに進み、藤内小屋を通過して30分ほど進むと、一般道からの分岐点「藤内壁出合」へ。ここから一般道を離れ前尾根の取り付きへ向かう。 「クライマー以外立ち入り禁止」という高飛車な?看板が目印である。
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で、前尾根の取り付き、P7 (クラック)
ど初っ端で、前尾根のルートでもっとも難しいとされている個所、核心部である。さびた頼りないハーケンが打ってあるが、1ピン目で落ちたらもちろんグランドフォールである。だからリードは絶対に落ちてはいけない個所。ここをクリアすれば半分は終わったもと思うくらい、かなり重要なポイント。 デシマルで言うところの 5.9 にあたるらしいが、まぁそんな感じだろうと思う。
クラックに上手くフットジャムを効かせ、クラックの奥にあるホールドを拾っていく。一年前初めてここを登ったときは滑って落ちてしまったし、6月に登ったときもフットジャムがはずれで派手に落ちた。まぁセカンドだったので無傷だったが・・・ 
今回は慎重に足を置いて行き通過。大事を取って写真右上の大木でピッチを切り、セカンドのフォローをする。
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P7二ピッチ目の核心。 ど初っ端の核心部を抜けて10mほど登りあげると、第二の核心部。
いきなり視界が広がり、高度感が出てくるせいで、体を崖側に乗り出すムーブを繰り出すのは怖いものがある。
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P6 (チムニー)
ヒール&ニーで壁に突っ張って上っていく。今日は誰も登って来ないのでしばしここで遊ぶ。
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P6からの眺め。藤内小屋が足元に小さくなって見える。 一年前に登ったときは、山肌はアカヤシロの花でピンク色に染まっていたが、今年はどうも開花が遅いらしい。
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前尾根の沢をはさんで向かい側に一壁がある。ここはシングルピッチでルートがいろいろ取り揃えているが、難易度は前尾根より難しい。
登っている人を観察しているとヘルメットの色とか服装から知っているクライミング仲間を見つけたりすることもしばしば。この日はF山岳会の先輩方が取り付いていた。 大声で手を振りながら挨拶をする。
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P5はコンテであっさり通過。

P4 (ノーマル)
P4は50mザイルを目いっぱい伸ばして一ピッチで登ると気持ちがいい。さほど難しい個所がなく、どんどん高度を稼ぐことができるので前尾根の中で最も気持ちよく、岩登りを堪能できる。
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P3 (クラック)
P4終了点からの写真。左の四角い櫓(やぐら)がP2。右のピークがP3の終了点。前尾根の中でもっとも長いピッチ。
初めての前尾根のリードとあって、ここに来るころにはちょっと疲れが出てきた。リードの人はいろいろ細かいことを気配りしなくてはならないので、やってみると見た目よりも結構大変なのがわかる。 去年リードで引っ張り上げてくださった諸先輩の苦労をしみじみと味わう。
P3の核心部は2本のクラックと左にチムニーがある。いつもどのラインで登るか迷いながら登ってしまうのだが、この日も真中のクラックに取り付いて、進退を窮まってしまい右のクラックに移って登りあげる。 自分的に実は今日一番の難所だった。 今まではセカンドだったので、トップの人に確保されているので変なのぼりでどうにでもなったが、リードだとそうもいかない。
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終了点につくころ、後ろから登山学校のコーチのNMさんが奥さんをセカンドに登ってきた。NMさんのずーと後ろに登山学校のコーチのHKさんパーティがあるのみで、先週の土曜日の激混みと打って変って今日は激空きだった。大型連休序盤とあって、大概の人は遠征に出かけるので前尾根は去年のこの日もガラガラだった。

P2 (櫓)
垂直に切り立った岩のブロックの形状から、「櫓(やぐら)」の名称がある。でも間近で見るとちょっと寝ているので垂壁ではない。登りだしはクラックになっているが、足の置き場にちょっと悩む。カジタニはクラックを使ってレイバック気味で解決する。 デシマルで言うところの 5.9 らしい。 難易度的にはP7と肩を並べるが、ど初っ端のP7と比べて、いくつか登ってきたあとのP2のほうがカジタニは精神的に楽に感じる。
核心部は上部のチョックストーン。 チョックストーンに体を寄せて、腕を万歳してチョックストーンを抱え込んで登り上げる。チョックストーンを使わないで登る方法もあるが次回それをやってみよう。
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櫓を登り上げると、今まで登ってきたP3、P4、P5が眼下に広がる。
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残りのP1は登攀の対象になっていない。たいていはP2の基部にいったん降りて、そこから一般道につながる前壁ルンゼのガレタ道を下る。

一般道を下っていき、来たときに立ち寄った日向小屋で女将さんに無事を報告。

立ち寄り湯で山汗を流したあと、車で来る途中にあるチェーン店のラーメン屋で夕食。
前尾根に来たときはここのラーメンで締めるのが定番。山から下りてきて汗をかいて塩分が抜けた体にとってここの濃い味付けはちょうどよいのです。
タンタン麺をうりにしている店なのだが、カジタニはタンタン麺系の辛いのが苦手なのでとんこつやしょうゆラーメンを食べる。
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帰路の車中、去年前尾根の稽古をつけてくださった山岳会のMM師匠に報告。 一つ恩返しができた一瞬だった。

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