錫杖 1ルンゼ

錫杖 それは憧れの一つの岩場

木曜の午前中、akiさんから急に声がかかる。躊躇せずに二つ返事を返す。
朝からスッキリしない天気だが、中止にするような雨は降る様子はなかった。

錫杖のアプローチはガッツリ2時間、普通の登山をする。最後に急な涸れた沢を詰めると取付へ。どこか他のルートからかすかにコールの声が聞こえるが、1ルンゼは誰もいなかった。
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1ルンゼ取付から見上げる

早速登攀準備。終了点まで登り終わったら懸垂で取付まで降りてくるので、ザックを一つにまとめる。 akiさんとアルパインの岩場を登るのは初めてなので、ちょっと緊張でドキドキしながらもこれから始まるであろう登攀にワクワクしていた。 1ピッチ目のリードを申し出る。 軽い興奮を覚えながらもラインを読む。そして登攀開始。 傾斜はほぼ垂直で強いながらも、ホールドはしっかりしているので思い切って登ることが出来る。岩もガレテなく安定しているので、落石の遭遇・発生にそれほど神経質になることはない。(でも忘れてはいけない) どんどんつるべで登っていく。お互いにリードできる者同士で登るのは初めてだったので、聞いてはいたが「つるべ」のシステムに最初のうちはまごつくもすぐ慣れた。これも経験。

途中の小さなテラスにて、行動食にて昼食。どこまでも続く岩場に抱かれるのはアルパインの醍醐味。ガスで展望は利かなかったが、ここにいるだけで満足だった。
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人工の核心手前のピッチ。カジタニリード。素直に左のフェースに取り付けばいいものを、「岩がこのラインを登れと声がする」と意味不明なことを思い、どんどん右側のルンゼへ。そして無理やりトラバースして、左のフェースの移る。akiさんも首を傾げてビレィをしていたそうです。

人工の核心左のフェースの残りをakiさんがリード。フェースの抜け口から傾斜がきつくなり、セカンドで登っていてもホールドが微妙な感じだ。そして終了点直下の草付を5mくらいランナウトして微妙な姿勢でマントリング。カジタニには真似できません。(汗)

まだまだ続くと思っていたらもう終了点。ちょっと拍子抜けしてしまった感じ。所要時間は3時間ちょっと。標準時間内でした。
ふと気がつくとガスが晴れだし、焼岳や西穂が見えてきた。
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つかの間の雄大な景色に二人して感動していた。

今まで登ってきたところを今度は懸垂下降で降りていく。折角登ってきたのになんかもったいない感じ。 連続ピッチの懸垂下降はカジタニにとって初めてだった。特に最初に降りていく時、次の支点を探しながら降りていかなくてはならないので、1ピッチの懸垂下降と違いかなり慎重になる。
1ピッチ降りたら下から後続パーティの声が聞こえてきた。ここからは落石を起こさないように慎重に降りる。
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肩にザイルを振り分けた状態で下りるakiさん。
5ピッチ降りて無事に取付へ。いつかはあのルートを!と心に近い、錫杖の岩に別れを告げる。

温泉に入り、高山付近でご飯。美食登山をやっている人間にしては、高山付近の美味しい飯屋を知らないカジタニですが、akiさんはいろいろ知っている。 その一つ、「きはち」と言う囲炉裏のある飯屋でお腹いっぱい食べる。

岩に飯にとても満足した一日でした。 ありがとうございました。

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