謝辞

名古屋に初雪が降りました。遅ればせながら冬将軍の到来です。

まずはカジタニの様々なクライミングにお付き合いいただいた、岩仲間の皆さんに感謝の言葉を申し上げます。

このたび年明け早々より、仕事の都合でアメリカのケンタッキー州の工場に赴任することになりましたので、ご報告いたします。任期は5年です。

5年という「時」の長さは過ぎてしまえばあっという間だと思いますが、これから過ごす「時」の長さとなると、長いものと正直感じるのです。

いままでクライミングを始めて4年が過ぎましたが、今まで登ってきたよりも長い時をこれからどう過ごしていくのか?
漠然とした不安もあれば、淡い期待もあったりします。
そして何よりもこの4年間のクライミングを中心として展開されてきた私生活が、とても印象深く強烈だったということです。


近所の小さな岩場で始まったひょんな出会い

通い詰めたクライミングジム、撃ち続けたあの課題

来るたびに登攀行為の厳しさを教えてくれた錫杖の本チャンや冬壁

会社を休んでまで完登した鳳来のスポートルート

神秘的で奥が深かった濁河、湯川、御在所のアイスクライミング

登る以外に必要な技術や知識、経験を得ることができたルート開拓や支点整備

心を強くしてくれた名張・湯川・小川山・瑞浪でのクラッククライミング

童心に返り無我夢中で登った美濃や鈴鹿の沢

水平線の開放感に満たされた海金剛・大堂海岸のシークリフ

クライミングのムーブの面白さを味わったフクベのボルダー

いつも応援してくださったジムのオーナー

お世話になった小屋のオヤジさん、女将さん

旅の道中で舌鼓を打ったあのお店


一つのジャンルにとらわれず、いろんなジャンルのクライミングをやってきたのが、自分にとって貴重な宝物です。
そして共に岩を攀じったRight&Fastをはじめとする、クライミングの仲間達はかけがいのない存在であることは言うにも及びません。

クライミングという行為は、楽しさだけでなくリスクも分かち合う。
この点がただ一緒に旅行したり遊んだりするところと違い、短時間で脳裏への印象がより深いものとなるものだと思います。
とくに、ゲレンデからマルチピッチ、本チャン、冬壁とクライミング行為を行う環境が厳しくなればなるほど、リスクが大きくなればなるほど、深さがどんどん深くなっていくものと確信しております。

5年間日本を離れて異国の地でクライミングを続けることができるのか?という薄っすらと漠然とした不安があるのが、正直な今の心境です。
とはいえ、今の会社に入ったのは、いつかは海外に飛び出し、仕事をしたいからであり、やっとめぐってきた千載一遇のチャンス。リスクを承知で渡米することに決めました。

渡米の目的がクライミングではなく仕事です。
ですから現地の会社で自分の居場所を確立して、クライミングを楽しむ。
居場所を確立できるのか?不安や孤独感は無いと言えば嘘になります。
楽しむなら気持ちよく楽しみたい。

ところで渡米先のクライミング環境ですが、ケンタッキー州は丘と平原だらけで、日本のような「山」が存在しません。
車で2時間ほどのところに地元のローカルの大きな岩場があるくらいで、それ以外は何もありません、今わかっている限りでは。
ヨセミテは遠い存在で、まるで沖縄から知床半島を飛び越してさらに1.5倍の距離を移動するような感じです。
詳しいことはまた後日に譲りますが、しばらくは地元の岩場でフリーとトラッドに専念したいと思います。

引越しの荷物は発送し終わり、大方の不用品も片付け、あとは譲るものだけが残り、部屋もがらんどうとしております。
名古屋を引き払うのは29日。
千葉の実家に戻り、つかの間の正月休みを満喫して、1月5日に成田から渡米します。

皆さん、本当にありがとうございました。
一人の人間として、そして一人の男として、Bigになって帰ってきます。

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